NY旅日記 6
ウォール街から歩いて10分。
どことなくさびしくて、
無機質で冷たい雰囲気の場所、
あったものがなくなった場所。
そこに何があって、
どのくらい大きくて、
どれほどの人がいて、
何がおきて、
どうなったのか。。。
周りの景色や、
いつもと変わらないであろう人の動き、
まさか、
4年前に、
ここにあった、
世界の貿易を担うビルが、
見事に崩れ落ちたなんて、
信じられないくらい。
花束をもつ子供。
金網越しに遠くをみつめて、パパは?
みたいな顔をしている。
その残酷すぎる光景に、
そう簡単にカメラを向けることは、
私には、できませんでした。
亡くなられた方々の名前
セプテンバーイレブン。
9.11。
グラウンドゼロの近くに、
9.11で遺された、みつかった服や写真などが展示されてりいる小さなビルがあります。
残念ながら、その日は休館日で、
CLOSEの札が。。。
その札をみていたら、
中から気のいいおっさんが。
今日は休館日だけど、
せっかく日本から来たんだから入りな!
みたいなことを言ってくれ、
中に入れてもらえることに。
もちろん撮影は禁止。
中に入ると、原爆ドームの博物館を思い出しました。
亡くなった消防士の焼け爛れた服や、
こげた書類、他にもたくさんのものが展示されている中で、
一番衝撃だっだのは、
コンクリートです。
人の手がかたどられたコンクリートの一片。
熱でとけたコンクリートに手がかぶさったまま亡くなられたんでしょうか・・・
そのオッサンは、
当時のことを泪ながらに教えてくれました。
オッサンは、
当時、近くのドアマンをしていたそうで、
いつものように出勤して、
ある銀行の前でたっていると、
もの凄い大きな音が聞こえてきて、
みたこともない煙がたちこめて・・・
現場に向かったそうです。
何人もの人が、
ビルの窓から飛び降りるのを見たそうです。
なんと言っていいかわかりませんでしたが、
さすが気のいいオッサン、
さっきまで泣いていたのに、
最後はアメリカンジョークで、
じゃあ『1億円払って帰ってね』と言ってきました。
笑顔でさよならです。
つづく。
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